グローバル?プリズム

出版時間:2003-8-26  出版社:平凡社  作者:巖渕功一  

內(nèi)容概要

いくつかの日本のテレビドラマが、アジアの國々で人気を博している…という話は、現(xiàn)在さほどニュースバリューがあるものではないだろう。しかしながらそれが「どのような形で」広まり、「どのような人々に」「どのような感情を持って」受け入れられてきたのか、ということが語られることはほとんどなかった。國際學會で発表された論文をもとに構成された本書は、そういった疑問に答えてくれる著作である。
本書の多くの箇所で引用されているのは、『東京ラブストーリー』(1991)、『ロングバケーション』(1996)などの「ポスト?トレンディードラマ」だ。それらのヒットドラマそのものについての、あるいはヒットドラマを構成する重要な要素である腳本家についての考察に関しては、的確にまとめられているものの、日本のドラマ事情をよく知る者にとっては新味はあまり感じられないかもしれない。だが、日本のテレビドラマがVCDという安価な(海賊版を作りやすい)メディアを通していかにアジア圏、そして歐米にまで伝播したかを述べる3章、さらに香港、臺灣、中國、シンガポール、韓國といった國々での受け入れられ方を調(diào)査し、その理由や影響を考察した4章以降は、まず述べられるその「狀況」からして、なかなかにスリリングな様相を呈する。さらに、政治的、倫理的、あるいは感情的背景ゆえの、各國での反応の微妙な違いも興味深いところだ。章ごとに執(zhí)筆者が異なるために語り口はもちろん切り口も全く異なることが、若干散漫な印象を與えるものの、全體としては示唆に富んだ好著だと言えるだろう。
おそらく我々は、日本のテレビドラマ(もしくは、日本のポピュラー文化)が、アジア諸國でこのように受け入れられ(あるいは拒否され)ていることに、もう少し自覚的になるべきなのだ。「日本が一番」的な歪んだ優(yōu)越感を満足させるためではなく、自らの文化のどこにどのような「グローバル化」への芽があるのかを知るために。(安川正吾)

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